コロナの影響で子どもとでかけるスポットが少なく、公園には蚊がいるので、東武博物館に行ってきました。図書館の中でも蚊にさされる体質で、今年はもう30箇所ほど。
都内のレジャー施設はこの時期は事前予約をするところも多いのですが、東武博物館は予約なしでいけました。
のりもの好きな子どもは、乗り換え途中の浅草駅で、雷門の通りに並ぶ「人力車」にくぎづけ!
わたしが地図を見ていたら、近くに呼び込みのために立っていた黒い前かけをした人力車のお兄さんが丁寧に教えてくれました。
立ち去ろうとしたら、「よかったら、乗りませんか?」と聞かれました。
独身時代にこの付近に澄んでいて、歩きながらも興味はあったけれど、きっと1000円どころじゃない値段がするのだろうと予想できたのでお金がもったいないので近寄らないように遠慮してたものでした。
この日も断ろうかと思ったのですが、子どもが人力車を熱い視線でみてました。
たとえ多少お金がかかっても、思い出の方が大切だと最近は考えが変わりました。
「のる?」
と聞くと、うなづく息子。
夫ならどうするかと考えて、ここでお金をじぶらないな、と思ったので思いきって乗ることにしました。
なかなかない機会だし、珍しい仕事をする人の人柄を知ればもっと人力車が楽しめるかなと思ったのでお兄さんに質問してみました。
私「どうしてこの仕事をしようと思ったんですか?」
人や車通りの多い道なので、顔を左右にふり安全確認をしてから慎重に人力車を私と息子の前に停めました。
彼「最初は副業だったんです。リクルートの営業で働いていたんですよ。」
たしかリクルートは、だんぶん前から副業オッケーな会社です。
私「へぇ!バリバリの営業マンだったんですね」
彼「それから面白くて本業になったんですよ」
私「大変なこともあるかと思いますが、やってて良かったなと思う時はどんな時ですか?」
彼は人力車に私のベビーカーを手ぎわよく乗せてくれました。
彼「いろいろありますが、お客様の喜ぶ顔ですね。涙を流してくれる方もいました」
彼の笑顔が見えました。
何に感動したんだろう?と思いました。
私が最初に人力車に上がり、座席に座ると自転車より視界が高く、お兄さんが人力車を持ち上げるまでは席が斜めで落ちそう!
思わずうわー!と声を上げてしまいました。息子は手をつないでくれ!と硬直状態。
お兄さんが人力車を持ち上げるとさらに座席が並行になり、ちょっと体が浮いた感じがしました。
まだ手を離さずぐっとにぎる息子。
人力車は車と同じ扱いになるので車道を走ります。バスや車がすぐそばを走るので、壁もなく迫力があります。
息子ははじめは緊張した顔つきでしたが、すぐに目をキラキラさせ、今にも大笑いしそうなのをこらえた面白い顔になりました。
お兄さんも、息子が楽しめるように話しかけてくれたりました。
途中ですれ違う他の人力車のお兄さんも笑顔で手を振ってくれます^^
わたしは車好きな息子に、車がない時は人力車が車の代わりだったんだよ、と説明しました。(合ってるのかな?)
アサヒビールのビルが見えて来ると、お兄さんが「あれはフランスのデザイナーがデザインしたんですよ。聖火をイメージしたそうです」と教えてくれました。
そして、おなじみの質問を息子にしてくれました
「あのビル、何にみえる?」
息子「うん○」
そうだよね
2歳児にも伝わるデザインはある意味すごいな。
隅田川を渡り、スカイツリー方面へ向かいました。
途中でいくつか写真スポットでスカイツリーと写真撮影してくれました。
近くでは大きすぎて撮影できないので、なかなか良いスポットでした。二男も抱っこしてます。

走りながら、お兄さんの焼けた小麦色の肌から夏の熱い日に走る姿を想像しました。
楽しいことばかりではないでしょうか、やりがいもあるのですね。おかげで息子の笑顔もいっぱいみれました。
ゴールはスカイツリー駅。
はじめはこわごわして乗っていたのですが、次第に景色を眺めて風が心地良いなと思いながら乗ってました。
なんだか空でも飛んでる感じ
スカイツリー駅からスカイツリーラインに乗れます。
お兄さんがこのあとどこに行かれますか?と親切に都合の良い場所を選んでくれました。
わたしが電車に乗る前に子どもの昼寝をさせようと考えていると伝えると、ここの川沿いがいいですよ、川の音も気持ちがいいです。とおすすめの場所を教えてくれました。
この日は少し蒸し暑かったのですが、川の音を聞いていると涼しく感じてきました。
正直、田舎の澄んだ川とは比べ物になりませんが、都会でも自然の音を聞いて楽しめるひとに出会えて嬉しくなりました。
当初はスカイツリーの中か、駅に行こうとしていたのですが、そもそもスカイツリー内は入場券が必要でした。それに空調のきいたベンチより、川べりの方がこの日はとても快適でした。
そこで昼寝して、無事に博物館に行った帰り道。
子どもが電車のなかで「人力車に乗りたい」と言いました。
よほど楽しかったようです。たった一度乗っただけで人力車を覚えたみたい。
また今度ね、と言いながら帰りました。
PS
最近では人力車を押す女性の方も増えているようです。
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